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―綿を育てて 紡いでいます―

綿の実の「摘みどき」で悩むこと(実の完熟について追記あり)

綿の実が開き始めると、 「今日摘む?それとも次回まで待つ?」と迷うことがよくあります。 判断にはいくつかのポイントがあり、毎回同じとは限りません…という動画を投稿しました。


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■ 状態

  • 割れ目が入ったら成熟のサイン。収穫OK。

  • 品種によっては落ちやすいものもあり、長く放置は危険。

  • 雨が続くと

    • タネが発芽する

    • 実が落ちる

    • 白い綿が染まる などのトラブルが起きやすい。

 

■ 季節

  • 8〜10月上旬の青々した時期は比較的安心。天気予報だけ注意が必要

  • 枯れ葉が増える時期は、綿にゴミが入りやすくなるので早めに摘む方が楽。

 

■ 目的

  • 糸紡ぎ用:房だけ摘む。ゴミを避ける意識を収穫から紡ぎまで。

  • タネ用:収穫後はしっかり乾燥。乾燥しているほどタネ離れが良い。

  • ディスプレイ用:収穫中期が大きめ。殻ごと収穫。苞や葉は早めに取り除くと綿が汚れにくい。

 

■ 私の場合

畑にはほぼ週1しか行けないので、 ある程度開き始めた実はほぼ収穫しています。 ただし、次の1週間が晴れ続きの予報なら残すことも。 逆に雨や台風の気配があれば、果実のまま持ち帰って家で乾かします。

 

ベランダ盆栽綿の開絮観察

 

余談:大規模栽培だと判断軸がまるで違う

aiに聞いてみました。海外の大規模・機械収穫の畑では、一株ずつ様子を見る手摘みとは違い、畑全体を対象に「除葉剤を撒いて一斉収穫するタイミング」を数値で決めるとのこと。

目安は畑全体の開絮率でおよそ6割前後、ほかにも積算温度や開花からの日数を基準にする方法、衛星画像で開絮状況を推定する研究もあるようです。

一方、海外の家庭菜園向けの情報を見ると、「蒴果が自然に開いて乾燥し、繊維がふわっと出てきたら収穫のサイン」というシンプルな目安に落ち着いていて、これは和綿を手摘みする感覚とかなり近いものですね。

同じ「綿の収穫」とはいえ、品種や目的・規模が変わると判断の仕方はいろいろですね。

 

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【追記】

余談で調べたついでに以下のようなページもAIが探してきてくれました。
この海外の資料(Bayer Crop Science、および引用元のミズーリ大学Extension資料)でも、綿実が最大の大きさ・重量に達したあと、中の繊維と種子が成熟し、それに伴って莢が乾燥して裂ける、という順序で説明されていました。殻に亀裂が入るのは、繊維や種子の成熟が一段落した後の現象と考えてよさそうです。


【原文】Maturation.
This phase begins when the boll reaches full size and maximum weight. The fiber and seeds within the boll mature and boll dehiscence occurs. The walls of the boll dry and split, opening the boll.

【日本語訳】成熟。この段階は、綿実が完全な大きさと最大重量に達した時点で始まります。綿実内部の繊維と種子が成熟し、綿実の裂開が起こります。綿実の壁が乾燥して裂け、綿実が開きます。

 

(出典:Cotton Growth and Development | Crop Science US)

www.cropscience.bayer.us

 

■

ガラ紡で3種類の綿を紡ぐ動画の補足

キットで作った簡易ガラ紡を使って、いろいろ試してみた動画ですが、公開後に講師の方よりご指摘いただきました。


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まず動画内で試したこと
  • 和綿・エジプト綿・サプリ綿の3種類を、それぞれタテ並び・ヨコ並びで紡いで比較
  • 綿が筒から抜けてしまう問題への対策として、リング状の重石と黒豆を使った重石を試す
  • どちらも効果はなく、結局は綿の密度を上げるしかないという結論に
  • 「もんどり」のような返しの形の筒も考えたが、作るのが難しそうなのと、それでも抜けてしまいそうだと判断し、今回は試さず



講師の方から教えていただいたこと

動画投稿について講師の方にお知らせしたところ、丁寧なお返事をいただきました。以下、教えていただいた内容の要約です。

  • 実機のガラ紡機の「リフト長」(綿筒とボビンの長さ)は50〜90cmほどあるが、キットはこれをかなり小型化したもの
  • リフト長が長いのは、間欠的にかかる撚りをその距離の中で平均化するため。単に量をたくさん詰めるためだけの長さではない
  • 講師の方が実際にリフト長50cmのガラ紡機でタテ・ヨコを試した際も、ヨコは糸の太さや風合いにバラつきが出やすく、綿が多めに抜け出ることがあったとのことで、タテを推奨されている
  • 綿の抜け対策としては、キットでも綿筒の底付近に穴をあけ、爪楊枝を差し込んで綿を留める方法があるとのこと。ただしこれも終盤では効果が薄れる(

    綿をできるだけ最後まで使うショート動画を投稿されてました💦

     https://www.youtube.com/shorts/YjqNvbbNs_M)

  • 原理的には綿筒と綿の摩擦だけで綿を保持しているため、摩擦力が落ちる終盤で抜けるのは避けられない。密度を上げすぎると今度は糸切れの原因になる
  • ガラ紡での糸紡ぎがうまくいくかどうかは、綿筒に詰める「撚子」の状態次第とのことで、綿の重量管理と経験が鍵になるとのこと
  • キットサイズでは本来のガラ紡の紡ぎ方を再現するのは難しく、リフト長50cm以上の機体の方が本来の紡ぎに近いだろうというお話でした

キットでの実験だけでは見えてこなかった、実機ならではの構造的な理由を教えていただきました。

言われてみれば、これはチャルカで紡いでいるときの感覚とも重なります。錘からできるだけ遠くまで引き伸ばすのは、動作的な効率のためだけでなく、撚りを均す意味もあるんですよね。

だから、錘と手回し部が近い撚り機のようなものだと、その辺はどうなのかな…と思った覚えがあったのです。忘れてました(汗)

 

講師の方のインスタ https://www.instagram.com/karakuri_one/

オンラインショップ https://karakurione.base.ec/

YouTube https://www.youtube.com/@karakurione6781/

 

和綿の「赤木」と「緑木」動画と補足


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和綿には、茎や苞が赤みを帯びる 赤木 と、緑色の 緑木 の2タイプがあります。8月以降は見分けにくくなるため、観察するなら梅雨〜7月・8月初旬がおすすめです。

赤木と緑木の見分け方

もっとも分かりやすいのは 葉裏の葉脈の色。 日陰になる部分なので、年による赤みのブレが少なく、判別しやすいです。

ただ…

  • 日照不足の年は赤木でも赤みが薄くなる

  • 緑木でも強い日差しで赤みが出る

  • 秋は紅葉でどちらも赤くなる

といったことがあるので、判りにくくなります。

畑との相性について

私の乾燥気味の畑では、赤木の方が育ちやすい印象があります。 一方で、他の畑では緑木がよく茂る例も多く、ベランダ栽培では緑木の大島が非常に元気に育ったこともありました。

なぜ赤くなるのか(推測)

日当たり側だけ赤くなるのは、紫外線でアントシアニンが増えるためとされています。 研究では、赤くなる遺伝子の「スイッチ」には

  • 光でオンになるタイプ

  • 常にオンのタイプ がある

ことが判っているらしく。赤木は後者に近いのかもしれず、日陰でも赤みが出るため葉裏の判別がしやすいのだと思われます。

ウチの畑で確認できた和綿の傾向

※あくまで私の畑での観察の様子です。種子も厳密に管理されたものばかりではないので、必ずしも正確な品種とも限らないかと思います。

 

皆さんの育てている和綿はどちらのタイプでしょうか。よかったら育てている和綿と色を教えてくださいね!

-----------

 

補足

動画では「うちの畑は乾燥気味で厳しめの環境なので、赤木の方が合ってるのかも」という話をしましたが、これだけだと「じゃあとりあえず赤木を育てれば良い」という結論に聞こえてしまいそうなので、少し補足します。

これはあくまで「うちの畑での育てやすさ」と「私の選択」の話であって、収穫量や繊維の質はまた別の軸だと思っています。例えば大島は、繊維の評価が高いと何かで読んだ覚えがあります(記憶違いだったらすみません💦)。昔の人たちも、育てやすさだけでなく、収穫量や繊維の質を求めて、それぞれの土地でそれぞれの綿を栽培し続けてきたんだと思うんですよね。

それから、調べていく中で「常時オンタイプは、それはそれで別の負担を抱えている」という説も見かけました。ただこれは、自分の畑で実際に確認・観察できたことではないので、動画では取り上げませんでした。情報として、まだ自分の中で確信が持てていない、というのが正直なところです。

そんなわけで、「育てやすさだけで言えば赤木」とハッキリ言い切るのは、ちょっとためらいがありまして。

そもそも、人は何かを栽培するとき、育てやすさだけで選ぶわけじゃないですよね。緑綿なんて、生産効率で言ったら全然良くないんです💦それでも私は、一番広い面積で緑綿を栽培してきました。「緑綿は難しいよ」と言われたとしても、やりたい人はやればいいと思っています。

私自身は、繊維の良し悪しを見極める目がまだなくて、正直判別ができません。だから「ウチの畑との相性はよくないけど、大島の繊維はよかったですよ」と自信を持って勧めることができないんですね…。それに私が採種するときに一番欲しいのは、繊維の質や収穫量より先に、生命力の強いタネ。そういうこともあって(&乾燥地)、私は赤木をメインに育てている、という話でした。

 

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【地機布16】織り終わって計測して

🍁ほぼ動画のナレーションを再構成した記事です

しばらく間が空きましたが、茶綿をまだ紡いでいます。 先日ショート動画にも載せましたが、地機布16がようやく織り上がりました。


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織りはじめの頃にもショート動画をあげていました。


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織始めたのが2024年の春だったので、約2年かけてのんびり進めたことになりますね…。

機からおろしたあとに計測を忘れてしまい、糊落とし・すすぎ・乾燥・アイロンのあとであらためて測りました。

 

 

緯糸↓ 長さ (cm) 幅
(cm)
重さ
(g)
g/m²
1㎡辺りの重さ
緯糸の
平均番手
 
グレー 370 48 157.5 89 45.6  
緑 275 48 119 90 43.5  
茶 325 48.5 176 112 20 番手不正確
いろいろ 128 49 61.5 98 ?  
白緑 168 48 84.6 105 30 番手不正確
計
(※平均)
1266 ※48 598.6 ※98.5 36 ←経糸の
平均番手

 

 

・織始めはちゃんと記録してるけどそのうち雑になる💦

・グレーは4m織った→糊落とし後3.7m 経の縮率7.5%?

・緯糸の太さによって幅が結構変わるから番手の差のある緯糸で続けて織る場合注意

 

色がいまいち表現できてない&お粗末な織り目を見せない為の💦粗い画像です

 

この薄くて軽い布で、夏の部屋着を作る予定ですが、こちらものんびり進みそうです😅

今回もせっかくの布を無駄にしないように…どうしようかな。


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足踏み式の紡ぎ車にある引き込み力の変化についての動画


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足踏み式の紡ぎ車で紡いでいると、ボビンに糸が溜まるにつれて引き込みが弱くなってきませんか?今回はその理由と、対策としての巻き方をまとめました。

引き込む力

 

フライヤーとボビンのわずかな回転速度差が引き込み力の正体らしいです。私のアシュフォードのトラベラー・シングルドライブではブレーキバンドでこの差を作っています。

なぜボビンの糸が増えると引き込み力は弱くなるのか?

いろいろ調べましたが、はっきりした答えはわかりませんでした💦

紡ぎ車の引き込み力について

このなかのどれか一つの理由か、又はこれらが複合的に起きている?のかもしれません。

短繊維用のボビンの芯が太めなのも何か意味があると思ったんですけどねー?

 

左)羊毛用ボビン 右)レースフライヤー用ボビン(短繊維用)

シングルドライブだけでなく、ダブルドライブでも多少変化はあるそう。でもシングルドライブより安定してるとか?…そもそも綿よりずっと長い繊維の羊毛紡ぎで、しかも細く紡がない場合は、そんなに気にならないことなのかも?💦

対策:できるだけ平らに巻く

  • こまめにフックをずらして山谷を作らない
  • フックを変えるタイミング→山になってきたら、またはスネイルがたまり始めたら

これでブレーキ調整の回数も減るし、撚りも比較的安定させることができると思います。

詳しくは動画をご覧ください。ご意見もお待ちしています!

地機布17の経糸紡ぎ・残り2綛だけど…暑くなる前には終わらないかも?

🍁動画のナレーションを再構成した記事です

 

前回の綛上げから少し間が空いてしまいましたが、また新しい綛にする茶綿を紡いでいます。 綛上げした糸は 21.4番手。目標が20番手なので、かなり良い仕上がりになったのではないかと思っています。

番手 長さcm 重さg  
20.1 3,400 1.0 ←目標
25.5 113,700 26.3  
15.3 55,300 21.3 地機布16の緯糸へ
26.0 105,600 24.0  
24.6 104,400 25.1  
21.0 87,000 24.5  
16.6 70,100 25.0 地機布16の緯糸へ
16.2 67,100 24.5 地機布16の緯糸へ
21.9 90,000 24.3  
21.4 90,400 24.9  

 

地機布7経糸用に紡いだ糸/6綛



いま紡いでいる分も含めて、残りはあと2綛(YouTubeでは3綛と言っていますが、間違いです。2綛でした)。 経糸分が揃ったら、暑くなる前にクヌギでグレーに染めて、糊付けして、整経して機にかけて、夏の間に織れるかな……という計画を考えていました。

ただもう6月。ズレこんで夏の暑い時期に、ぐつぐつ煮込むような、余計に暑くなるような作業をするのは避けたいところ。 無理に夏前に終わらせようとせずとも、のんびりやれればいいかなと思い始めています💦

すでにかなり暑い日が多いですし…そうしたら夏の間は緯糸の紡ぎをしようかな。


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よくある質問・この綿で何が作れるの?

イベントに出店していたころ、よく通りすがりの方に聞かれていた質問があります。「この綿で何が作れるの?」「どのくらいの糸になるの?」というものです。

一言では答えにくいこの質問、今回の動画は、実際に糸を紡いで測ってみせることで、答えがイメージしやすいかなと作ってみました。


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綿の実ひとつの繊維量は約0.7g

今回使った、状態のよい和綿の実ひとつだと、繊維量は約0.7~0.8g。ただし個体差が大きく、品種によっても異なります。繊維量や繊維の長さが倍以上違う品種もあります。

太さで長さはこれだけ変わる

同じ量の綿から、太めと細めの糸を紡いで長さを測りました。

  • 太めの糸:約64cm
  • 細めの糸:約869cm

同じ綿の実ひとつでも、紡ぎ方でこれだけ差が出ます。

各・綿の実ひとつ分の太い糸細い糸

では何が作れる?

細めに紡いだ糸であれば、ネックレスのような小さなアクセサリーが作れます。ブローチやスカーフ止めになるような小物なら、綿の実ふたつ分ほどあれば作れそうです。ハンカチ一枚となると、大きめの実が10個ほど必要です。

太い糸は、細い糸と撚り合わせて双糸にし、ブローチ風の編物などを作ると糸の風合いが生かせそうかな。

結局、答えは?

「綿の実いくつあれば何が作れますか?」という質問への答えは、取れた繊維の量と、糸の太さによる💦、というのが正直なところ。「大きめの実が10個あれば小さなハンカチくらい」というのがざっくりした目安でしょうか。

 

簡易手紡ぎキット(約10gの綿付)の参考作品例も動画内でご紹介しています。実際にどのくらいの作品が作れるかの参考になれば。

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